風疹予防接種
風疹は、感染力が強く、成人が感染すると小児に比べて重症化することがある急性のウイルス性疾患です。そして、何よりも感染して欲しくないのは妊婦さんです。妊娠初期に風疹に感染すると先天性風疹症候群(CRS)の赤ちゃんが生まれることがあります。CRSの3大症状は、先天性心疾患・難聴・白内障で、この難聴症状は妊娠3ヶ月以降の感染でも出現し、重症であることが多く、治すことは出来ないため人工内耳や補聴器を装用することになります。赤ちゃんが風疹のせいで難聴になってしまうのは耳鼻科医として見過ごせません。風疹は予防接種で防げます。将来妊娠する可能性がある女の人はもちろん、いつどこで妊婦さんとすれ違うか分からないので、皆一人一人が他人事と思わずに、ワクチン接種をご検討頂ければと思います。
風疹ワクチン予防接種のパターン(ちょっとややこしい)
①風疹予防接種(第5期定期予防接種):MRワクチン
対象:神戸市から『風疹における抗体検査券および予防接種クーポン券』が届いた方
※昭和37年4月2日から昭和54年4月1日の間に生まれた方
料金:自己負担なし
流れ:クーポンを持って受診に来る→採血検査する→後日、検査結果で抗体がついていないのが確認できたらワクチン接種!
②風疹予防接種の助成:MRワクチンまたは風疹単独
神戸市では市独自の風疹予防接種助成があります。
対象:(1)風疹の抗体が十分でない妊娠を希望する15歳以上43歳未満の女性
(2)上記の同居者のうち、風疹の抗体が十分出ない方
助成額:2500円
流れ:問診だけで抗体がないことが確信出来る場合→後日、ワクチン接種
抗体があるかどうか不明な場合→採血検査→後日、検査結果で抗体がついていないのが確認できたらワクチン接種
③自費での接種:自費での抗体検査、予防接種も行います
抗体検査3000円
予防接種 風疹のみ5000円 MR(風疹麻疹混合)8000円
詳しくはスタッフにお問い合わせください☆☆
受診して抗体があるとかないとか関係なしに自費すぐに接種をしたいという方は、薬を用意しておきますので事前に電話予約してください。
また、妊娠中の方はワクチン接種出来ません。
おたふく予防接種
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎、我々はムンプスと呼ぶ)の主な症状は、発熱と唾液腺(主に耳下腺)の腫れ・痛みです。発熱は数日続き、頭痛・倦怠感・筋肉痛などを伴うこともあります。
重篤な場合は、髄膜炎や脳炎・脳症、精巣炎、卵巣炎、膵炎などを合併することがあります。
耳鼻科的に問題となるのはムンプス難聴です。おたふくのウイルスが内耳に波及し、難聴や耳鳴りを起こすのです。めまいを伴うこともあります。両側の耳下腺が腫れていたとしても、難聴は片耳のみに起こることが多いです。軽症の場合は回復することもありますが、重症の場合は、残念ながら全く聞こえなくなってしまったまま回復しません。
それを予防するのが…やはりワクチンなのです!!
おたふくワクチンは⒉回接種が推奨されています。
1回目は1歳になったら早めに、2回目は小学校入学前の1年間での接種が推奨されています。
妊娠早期におたふくかぜに罹患すると流産を増加させる可能性があります。成人女性はワクチンを接種する際は妊娠してないときに行ってください。
当院で、1回目接種、2回目接種ともに行えます。
なお、1回目接種は神戸市内に住民登録のある、満1歳~2歳(3歳のお誕生日の前日まで)の方(接種日現在)なら助成がききます。
費用:助成なし4500円、助成あり3500円
接種をご希望の方は、薬を用意しておきますので事前に電話予約してください。
妊娠中の方はワクチン接種出来ません。
水ぼうそう(水痘)予防接種
定期接種出来ます。自費でも出来ます。電話または受付にてご相談ください。